大手検索エンジンでのサジェスト削除事例

  • CASE1291
  • 2025年08月12日更新
  • 法人
  • ウェブフォームなどからの削除対応
A社
  • 不動産会社

ご相談に至った経緯

相談者の氏名を大手検索サイトで検索すると、サジェスト(検索の際に関連ワードとして表示される部分)に、相談者が違法行為をしていると思われるワードが表示されるようになってしまい、相談者の経営している会社名と並んで表示されるようになってしまったことから、会社の信用低下を危惧され、相談されました。

ベリーベストの対応とその結果

依頼を受けた弁護士は、各検索サイトに対し、速やかに対象のサジェストの削除依頼を実施し、さほど時間をおかずに削除される結果をえました。

本件の削除依頼にあたっては、まず、相談者が違法行為を行った事実は存在せず、真実に反する虚偽の事実に基づくサジェストであることを関連事実と共に、詳細に主張しました。

特に実際の検索結果において、相談者の違法行為の根拠を示すような記事や投稿は表示されておらず、根拠のない誹謗中傷に基づいたサジェストが表示されてしまっていることを具体的に主張しました。さらに、問題となっているサジェストの組み合わせ表示を合理的に解釈すると、このようなワードを見た方々は、相談者が違法行為を行ったと想像することになるということを説明し、相談者のみならず相談者の経営する会社の信用と相談者の名誉を毀損するものであることを説明しました。

各検索サイトは、当方の削除依頼を受諾して、問題となったサジェストを数日程度で削除する処置を行ったため、早期解決が実現しました。

解決のポイント

根拠のある報道などのニュースの情報や、特定の人物による嫌がらせ等が全くない状況において、検索サイトのシステムの機能により、不合理で事実無根のサジェストが表示されることになってしまい、相談者や相談者の会社を誹謗中傷する結果となる文言が広く公開されることとなってしまった事案です。

サジェストの削除において重要な部分は多岐にわたりますが、問題となるワードと関連する検索結果が表示されるかどうかも重要な考慮要素となっています。

本件では、関連する検索結果が表示されていなかったため、その部分を指摘することで、削除が容易に実現できた側面がありますが、関連する検索結果が存在する場合には、検索先のサイトの記事や投稿が虚偽であることを証明することも重要になり、関連記事等が虚偽なのか否かが検索サイト側の判断に大きな影響を及ぼします。

またサジェストは短い単語を組み合わせたものであるため、単語の組み合わせがどのような誹謗中傷に当たるのかをしっかりと説明しなければ、検索サイトに削除する必要はないと判断されてしまうことが多いため、誹謗中傷になる理由を言語化して説明することに難しさがあります。

本件は事実無根の内容であることの証明が比較的容易であったこと、関連する検索結果が存在しなかったという事実に加え、問題となるワードが誹謗中傷になる事実を端的に説明できたことなどから、検索サイト側も迅速に削除依頼に応じてくれたものと思われます。

全国の各オフィスから寄せられた解決事例をご紹介しております。(※ベリーベスト法律事務所全体の解決事例となっています)